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大好きな17話! |
★あらすじ
MIZUKI KANZAKI Premium Shiny Stage 開催当日。スターライズスタジアムは5万人の観客でごった返す。この日を待ちわびたファンが集まり、物販やイベントも行われていて賑やか。そんな中、母 りんごと、弟 らいちもいちごちゃんの招待でやってきた。会場そばでポスターを見つけたらいちは、ちいさく写っているいちごちゃんを発見し、カメラに収める。その様子を穏やかな笑顔で見つめるりんごさんは感慨深げにつぶやく「久しぶりねぇ、ここも。」そこに黒塗りの車がやってきた。織姫学園長を乗せている。ゆっくり通りすぎる時、りんごさんと学園長の視線が交錯する。因縁有りげなふたりの表情。
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意味ありげなシーン。 |
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互いに厳しい表情に見える。 |
控室では、いちごちゃんがお弁当にも手を付けず曲を聞きながらダンスのイメトレ。あおいちゃんに不意に肩を叩かれてびっくりするが、何度ノックしても気づかないほど集中していたのだ。あおいちゃん、蘭ちゃん、おとめちゃん、そしてジョニー先生まで応援に駆けつけてきてくれている。しかし、アピールが3回出せないいちごちゃんは不安そう。今日行われたリハーサルでも2回しか出せず、スタッフは2回の構成を提案したが、美月さんが譲らず、3回構成で行われるのだ。失敗の可能性ももちろんあるが、それだけ美月さんはステージに本気なのだ。そんな様子を見たおとめちゃん「ハラハラドキドキだけじゃもったいないのです! こんなにもラブでいっぱいのステージに立てるのですよ? ワクワクドキドキしちゃいましょう!」その言葉を受け、みんなから失敗を恐れるよりも、がんばりすぎてやらかす方がいちごらしい、と言われ、笑顔になるいちごちゃん。もうやるしかない!!
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おとめちゃんの一言で雰囲気変わった! |
そしてステージの開幕! 冒頭からアイカツシステムフル稼働の中、美月さんが現れる。一瞬にして会場はボルテージマックス!!
ステージは進み、スタッフから出番を促されるいちごちゃん。フィッティングルームまでの歩みのなか、ついこの間まで客席から声を送っていた自分が、今日このステージに立つことに夢のような感慨を感じている。舞台から下がってきた美月さん。酸素吸入し、水を煽る様子をみて、「がんばらないと…美月ちゃんに私のフォローなんかさせちゃダメだ!」気合が入る。厳しい顔でいちごちゃんを一瞥した美月さん「星宮?」圧倒的なアイドルオーラを発散しながら言う「輝く準備はできてる?」「はい!!」力強く応えるいちごちゃん。さあ、ステージへ!!
そばでそのやり取りを見ている織姫学園長。「壁を越えるのは星宮か、それとも…」なにか思惑有りげな様子。
ステージ登壇。いちごちゃんはまだ世間での認知度が低く、ふたりの登場に戸惑う観客もおおい。そこでまずは自己紹介。美月さんから促される。MCで軽く観客に受けたところで、「アイドル活動!」冒頭からスペシャルアピールを駆使する美月さん。負けじと食いつくいちごちゃん。なんと本番で3回ともアピールを成功させる!! 会場は最高潮!
続けざま、「Signalize!」が始まる! この曲でも軽々とスペシャルアピールを展開する美月さん。いちごちゃんも華麗にキメる! しかし、ジョニー先生は心配そうに見ている。学園長「飛ばし過ぎ」。曲中、膝の力が抜け 足がもたつくいちごちゃん。
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スペシャルアピールで消耗しきったいちごちゃん。 |
連続アピールで激しく体力を消耗しているのだ。様子に気づいた美月さん。いちごちゃんをフォローするようにさらにアピールを続ける! なんと曲中4度のスペシャルアピール!! 同じ舞台でそれを目の当たりにするいちごちゃん「すごい。美月ちゃんはほんとにすごい! このステージは美月ちゃんの伝説になる。だから最後までやり切るんだ!」思いの乗った歌が会場に響く! オーラを纏い、発散し、華麗に歌い切る。
熱気が爆発する会場。「アンビリーバブル…」ジョニー先生も絶句するほどのパフォーマンス! キメのポーズから立ち上がったいちごちゃんは足元がふらつくが、美月さんが支えてくれる。「ごめんなさい、美月さん。私…」いちごちゃんの手を取り、高くかざす美月さん。客席から怒号にもにた歓声が響く!
蘭「スペシャルアピールのマックスは3回のはず。…だよな?」あおい「聞いたことがあるわ。レジェンドと呼ばれる伝説のアイドル。それは、スペシャルアピールの限界を超えた人たちだって…!」まさに、今、ステージに立っている美月さんは伝説になった。会場内の全員がその瞬間に立ち会っているのだ。らいちも呆然とステージを見ている。その横で、りんごさんは厳しい顔で視線を送っていた。その先には、いちごちゃんか、美月さんか…。
バックヤードでもスタッフが興奮気味につぶやく「すごいな、大成功だ!!」ジョニー先生「こうなることを期待して、星宮を?」学園長は微笑みながら「まさか。」そう言いながらも「…またひとつ、壁を超えたわね、美月。」
ステージ上で観客に手を振るふたり。「星宮。」美月さんがやさしく声をかける「ありがとう。」いちごちゃんもおおきな達成感を感じているようだ。
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自ら「神崎美月の集大成」と言っていたステージ。大成功させ、レジェンドの域に! |
伝説のステージを終えたいちごちゃんは、数日呆然と過ごしている。燃え尽きたかのように。あおいちゃんたちもさすがに心配そう。「あんなに落ち込んだいちご、初めて見た。」「実力の差を見せつけられて、よほど堪えたんだな。」
中庭でもぼーっとしているいちごちゃん。清掃員の涼川さんがやってきて「そこ、掃除の邪魔なんだけど。」ため息で応えるいちごちゃん。「そういやおまえ、神崎美月とライブで共演したんだって? まだ駆け出しのくせにすげぇじゃん。」「うん、すごい。」「いや、自分で言うかよソレ。」「うん、美月ちゃん、やっぱりすごい!」「凄すぎて、どれだけすごいかわからないくらいすごい!!」「こんなんじゃ、全然足りないんです。美月ちゃんの凄さは!」「まだまだ足元にも及ばないけど、すっごく努力しても、追いつけないかもしれないけど…」「私も、あんな風になりたい!」「みんなに笑顔と夢を届けられるような、本っ当のアイドルに!」「あ! こうしてる間にも、美月ちゃんは前に進んでるんだ!」「よーし、アイ、カツ! アイ、カツ!」走り去る。落ち込んでいたわけじゃなくて、数日間かけてずっとライブを反芻していたのだ。そこで改めて思い知った美月さんの凄さ。がんばらなくては。届かないかもしれないけど、まずはとにかくがんばらないと! 後ろ姿を見送る涼川さん「…忙しいヤツ。」
いちごちゃんが落ち込んでると思い込んでるあおいちゃんと蘭ちゃん。なんて声をかければいいかわからないけど、そのままにしておけない。相当心配している。「アイ、カツ! アイ、カツ!」そこへ元気ないちごちゃん猛然と登場! ふたりの手を取り、「あおい、蘭、一緒にがんばろうね!」掛け声とともに走り去る。逆に励まされてあっけに取られるふたり。
「美月ちゃんみたいなトップアイドル目指して、がんばるぞーッ!!」身を持って実力差をまざまざと体感したいちごちゃん。はっきりと目標ができ、それを目指して改めてアイカツ!することを誓ったのでした。
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最もまぢかで美月さんの凄さに触れたいちごちゃん。凄いとしか言いようが無い! |
★感想
最近4,5回観直したけど、何回観ても涙が出てくるw この話にはぼくの大好きな「アイカツ!」のほとんどすべてが詰まっている! あらすじでは好きなセリフをほとんど書き出しました。
「ぼくの大好きなアイカツ!」とは、言うまでもないけど、華やかなステージで最高に輝くために毎日をひたむきに、全力でがんばる! 挫けそうになっても仲間と支えあって成長してゆく、そして、届くかわからないけど毎日を懸命にがんばればどんな結果になっても後悔など一切ない! ステージに立てばはっきりと勝ち負けが分かれる非常な世界。そこに居ながらも、日々を手抜きせずまっすぐに努力しながらポジティブに過ごす。これです!!! この非情な世界で少女たちが一ミリも手を抜かず、笑顔で全力を尽くしまっすぐがんばる様を誰もが愛したのだと思います。なんと美しい世界なんでしょう! この美しいアイカツ!がもう観られないのかと思うと胸に穴が空いたような悲しい気持ちになります…。なんでこのスポ根バトルアニメ路線変えちゃったんだ…。
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アイカツ!1期、2期は間違いなくアニメ史に残る名作ッ!!!! |
木村監督は「いちごちゃんは最初からなんでもできたから成長を描きづらかった」っておっしゃるんですけど、ご自身がアニメ史にふたつとない、どんな賛辞を重ねても足りない飛び切りの少女の成長譚を作っていたのをご存じないのでしょうか? そしてあかりちゃんたちの表現によってそのすばらしいアニメを台無しにした自覚はあるのでしょうか? 切実に悲しいです。
★その他データ
脚本:大知慶一郎 絵コンテ:長崎健司 演出:牧野吉高 作画監督:石川智美・伊藤裕次・蒲田均
挿入歌:「アイドル活動」(わか・りすこ)「Signalize!」(わか・りすこ)
アイカツ!格言:失敗を恐れるな!