6,7話くらいまで観て、TVシリーズのアイカツスターズ! は特筆するほどおもしろいという作品でもなく(2期までのアイカツ!と比べて、という意味)、録画をしつつ余力があれば観る、くらいの視聴ですが、劇場版公開に合わせて以前の劇場版アイカツ! の特番を放映したりで、昔のアイカツ!(2期までのね)当時の気持ちが蘇ってきたこともあり、放映分の視聴をすませて映画館に足を運びました。
結論からいうと、アイカツ!はゴミでした。よくあれだけつまらない作品作れるな、と驚くほどに。3,4期と棒に振っておいて、最後であろう劇場版でまったくなんの内容もないキャラクター全員出すだけの映画とか…。なんなの、コレ? 誰のために作ったの??
逆に期待してなかったアイカツスターズ! は映画が初見でも世界観と内容が理解できた上で、なおかつ楽しめる極上の出来で、その落差で狂おしいほど切なくなってしまいました。
悶々といろいろ考え、今日二度目の観劇に行ったのですが、改めてアイカツ!の酷さと、スターズ!の良さを実感して帰って来ました。スターズはもう2,3度観たいけど、アイカツ!の出来と比べざるを得ない同時上映では二度と観たくないです(ヽ'ω`).
今回の映画を観て確信したのですが、木村さんってアイカツ!がおおくの人に支持された部分を理解しておらず、あの熱狂は重なりあった偶然が作った産物なんだろうな、と。
悪い人間を排して、ケンカやドロドロした展開を作らず、キラキラした目標があって、そのためにがんばるスポ根という方向づけと、そこに配置され肉づけされたキャラとスタッフ。それが見事にハマって、たまたま確変を起こしたのでしょう。
アイカツ!があれだけおおくの人を熱狂させたのは、一言で言えば努力礼賛なんですよ。叶えたい夢があって、それは途方も無いもので、どれだけがんばっても届かないかもしれない。でも絶対にたどり着きたい! その衝動に突き動かされて一秒もムダにせず一心不乱にがんばる! それは過去でも未来でもなく、「今」この瞬間を全力で生きるということ。そんな少女たちの姿に、観ていた幼女はおろかおじさんたちまで圧倒的に共感したんです。毎日めちゃくちゃがんばってる! よし、自分もいちごちゃんたちみたいにがんばろうッ! と笑顔になれる。それがアイカツ!という作品の(1,2期までの)図らずも醸成されたテーマだったのです。
今回の劇場版にはそういった「憧れ」や「目標」や「努力の尊さ」など一ミリもない、オンナノコがたくさん出てきてワーキャー言ってるお祭り映画でした。もちろんそれがいいじゃん、おもしろいんじゃん! って人もいるでしょうし、そういうたのしみ方も全然否定するつもりはないですが、2期までのアイカツ!の熱を燻らせているぼくにとっては、重ね重ね傷つけられた気分になってしまいました。
ただ、上記のように偶然が生み出した熱狂がアイカツ!の本質だったとしたら、観るたびにケチつけて文句垂れてってやってるぼくは見当違いなんですよね。もともと木村さんはそんなこと考えてなくて、オンナノコどうしキャッキャやってる作品を全力で作ってたんだよ? それに対して勝手に変な解釈つけて純粋なアイカツ!ファンに失礼だとは思わないの? とか言われたらまったくもってぐうの音も出ない、単なるアンチですよね(´;ω;`)。
ただ、3期以降売上げや視聴率が劇的に下がったのは、ぼくの解釈と似たような幻覚を感じていた人も相当数いたんだと察します。
正直、ぼくもアイカツ!という作品を途中まで曲がりなりにも愛していたので、クソだとかゴミだとか言うのは自傷行為同然に猛烈に傷つくんですよね…。じゃぁ言うなや! とか思われるでしょうけど、愛していたが故に言わずにおれずただただ傷つくのみなのです…(ToT)。
2016年8月21日日曜日
2016年4月12日火曜日
アイカツ!3期、その物語の真実
今朝3期アイカツ!の論議していたら(しごとしろ)、フと降りてきた気づきがあって、3期アイカツ!という物語が突如理解できてちょっと興奮状態です!!
97話「秘密の手紙と見えない星」をどう理解するかで展開のすべてが腹オチするのです!!
お話の内容は夏期講習終了までにスペシャルアピールが出せなければクビ! ということで、あかりちゃんは追いつめられます。毎朝早くから、夜中までトランポリンの特訓をして、それでもアピールは一度も出ず、体中ボロボロです。そんな様子を見て、いちごちゃんはアメリカ時代を支えたあおいちゃんからの手紙を開き、その中にある「昼間は太陽が輝いていて、星の光はみえないけど、いつでも星はそれぞれ輝いている」という言葉を伝えます。そしてジャンプの低さや不安定さも肯定してあかりちゃんもどの瞬間も輝いてると褒めてあげるのです。すると今までうまくいかなかったことも全部意味があって失敗やすり傷もムダなことなんてなくて、自分の味方だ! と思い至り、見事ステージでスペシャルアピールを出す! というお話です。
この話、技術や体力的なこと全部すっ飛ばして気づきだけで練習中出せなかったアピールをステージに立って決めるんです。だからちょっと違和感がある。何かを攻略したり克服して決められるようになったわけじゃないのですから。
だけどですよ。アメリカからこっち一度も開けてなかった手紙を満を持して開封し、そこにはいちごちゃんを想ってしたためたあおいちゃんの言葉があり、それを今度はいちごちゃんからあかりちゃんに伝えた、というもうこれ以上ないキレイな形なんです。ここで事実上一期からの系譜を正しく受け取り、あかりちゃんは正式に次期ヒロインになったんです。
木村監督と加藤さんはこの展開にすごく手応えを感じたんだと思います。そして、オリジナルスターとしての唯一無二の自分の輝きを理解した! ということはもういちごちゃんやあおいちゃんたちとそう変わりのない位置に立つ立派なアイドルになった! という認識になったのではないでしょうか?
あまりにも完全な形で受け継ぎができ、しかも底の底まで落ちたので、その分上振れしてここでいちごちゃんにも肉薄するレベルまでアイドルとしての実力に目覚めていたんです。このあとあかりちゃんに苦境という苦境がないのは、この時点でトップアイドル並の実力を得ており、成長の必要がほとんどなくなっていたからなのです!
木村さんや加藤さんが「あかりちゃんは成長が早かった」「もう成長の必要はない」という発言をしていたこととも符合します。おそらく、いや、間違いなく97話の気づきであかりちゃんはものすごい実力に目覚めていたのです!
ところが、視聴者はそんな制作側の思惑など理解できていません。ましてや2期までの成長物語に心酔していて、かつかなりどんくさいあかりちゃんが、如何にして才能の塊のようないちごちゃんの位置までたどり着くのかを期待していたのです。
この製作者側と視聴者側の見解の乖離が、3期の悲劇だったのです。2期までのアイカツ!に惚れ込み、3期に期待していたファンは当然見事な肩透かしを食らってしまったのです。
以上が今日の気づきですが、こう考えると3期以降の展開は「そういうことか」と思えると思います。
97話のこれ以上ない表現によってあかりちゃんは見事成長を遂げ、あとはお天気キャスターとして認知を広げ、しっかりキャリアを積めばスターライトクイーンになれるのは当然の流れなのです。だからステージバトルでぶつかり合ってまで成長する必要なんかなかったんです。しかし、2期まで順を追って少女たちの成長を観守ってきたファンは日常系アニメなんて求めていなかったんです。
これに気づくと、すごく納得しました。3期は確実な実力を持った新人アイドルが、淡々とキャリアを積み、みんなの祝福のもと、約束された夢を実現する物語だったのです。そこに泥臭さや努力など必要とはしなかったのです。
2期で切っておけばよかった…。
97話「秘密の手紙と見えない星」をどう理解するかで展開のすべてが腹オチするのです!!
お話の内容は夏期講習終了までにスペシャルアピールが出せなければクビ! ということで、あかりちゃんは追いつめられます。毎朝早くから、夜中までトランポリンの特訓をして、それでもアピールは一度も出ず、体中ボロボロです。そんな様子を見て、いちごちゃんはアメリカ時代を支えたあおいちゃんからの手紙を開き、その中にある「昼間は太陽が輝いていて、星の光はみえないけど、いつでも星はそれぞれ輝いている」という言葉を伝えます。そしてジャンプの低さや不安定さも肯定してあかりちゃんもどの瞬間も輝いてると褒めてあげるのです。すると今までうまくいかなかったことも全部意味があって失敗やすり傷もムダなことなんてなくて、自分の味方だ! と思い至り、見事ステージでスペシャルアピールを出す! というお話です。
この話、技術や体力的なこと全部すっ飛ばして気づきだけで練習中出せなかったアピールをステージに立って決めるんです。だからちょっと違和感がある。何かを攻略したり克服して決められるようになったわけじゃないのですから。
だけどですよ。アメリカからこっち一度も開けてなかった手紙を満を持して開封し、そこにはいちごちゃんを想ってしたためたあおいちゃんの言葉があり、それを今度はいちごちゃんからあかりちゃんに伝えた、というもうこれ以上ないキレイな形なんです。ここで事実上一期からの系譜を正しく受け取り、あかりちゃんは正式に次期ヒロインになったんです。
木村監督と加藤さんはこの展開にすごく手応えを感じたんだと思います。そして、オリジナルスターとしての唯一無二の自分の輝きを理解した! ということはもういちごちゃんやあおいちゃんたちとそう変わりのない位置に立つ立派なアイドルになった! という認識になったのではないでしょうか?
あまりにも完全な形で受け継ぎができ、しかも底の底まで落ちたので、その分上振れしてここでいちごちゃんにも肉薄するレベルまでアイドルとしての実力に目覚めていたんです。このあとあかりちゃんに苦境という苦境がないのは、この時点でトップアイドル並の実力を得ており、成長の必要がほとんどなくなっていたからなのです!
木村さんや加藤さんが「あかりちゃんは成長が早かった」「もう成長の必要はない」という発言をしていたこととも符合します。おそらく、いや、間違いなく97話の気づきであかりちゃんはものすごい実力に目覚めていたのです!
ところが、視聴者はそんな制作側の思惑など理解できていません。ましてや2期までの成長物語に心酔していて、かつかなりどんくさいあかりちゃんが、如何にして才能の塊のようないちごちゃんの位置までたどり着くのかを期待していたのです。
この製作者側と視聴者側の見解の乖離が、3期の悲劇だったのです。2期までのアイカツ!に惚れ込み、3期に期待していたファンは当然見事な肩透かしを食らってしまったのです。
以上が今日の気づきですが、こう考えると3期以降の展開は「そういうことか」と思えると思います。
97話のこれ以上ない表現によってあかりちゃんは見事成長を遂げ、あとはお天気キャスターとして認知を広げ、しっかりキャリアを積めばスターライトクイーンになれるのは当然の流れなのです。だからステージバトルでぶつかり合ってまで成長する必要なんかなかったんです。しかし、2期まで順を追って少女たちの成長を観守ってきたファンは日常系アニメなんて求めていなかったんです。
これに気づくと、すごく納得しました。3期は確実な実力を持った新人アイドルが、淡々とキャリアを積み、みんなの祝福のもと、約束された夢を実現する物語だったのです。そこに泥臭さや努力など必要とはしなかったのです。
3期は実力派アイドルたちが絆を深めながら夢を叶えるストーリー! |
2期で切っておけばよかった…。
2016年4月3日日曜日
アイカツ!終了に関する随感まとめ
アイカツ!、終わっちゃいましたね。残念な気持ちはあるものの、意外に冷静です。というのも、4期になって「コレじゃない感」がさらに増して、2期以降は似て非なるアイカツ!なんだな、と思ってました。つまり、3期以降はぼくの中でアイカツ!ではない認識です。
本来1年やるだろう4期が半年で終了したということは、視聴率や物販が看過できないほど激減したんでしょう(物販に関しては2期終了時点をピークに下がり続けているデータ出てましたね)。大鉈が振るわれたと見て取れます。
常々申し上げていましたが、アイカツ!の面白さは、ステージバトルにあると思います。友だちと真正面からぶつかり合い、互いの実力を認め成長してゆく。そして出た結果に関しては一切遺恨を持たない。ここに集約されていました。気の置けない親友と仲良く生活しながらも、ステージ上では戦わなければならない。そのため、作中でまったりしたお話が展開していても、常在戦場のピリピリした空気が醸成されていて、それが心地よい緊張感として作品の雰囲気を作っていました。ですが、3期以降ステージバトルがなくなり、アイカツ!の面白い部分がほぼスポイルされてしまいました。
誰ですか? ステージバトルの取りやめを発案したのは? そして決定したのは? お前だよ! アイカツ!を殺したのは!ぜってぇ許さねぇからな!!? (ご存知でしたらどなたか教えて下さい)
ずっと違和感というか、コレじゃない感を持ちながら視聴をつづけるよりは、スパっと終わってくれて精神衛生上よかったと思っています。
ユニットカップの展開であかりちゃんのクイーンを予想して、そのとおりになって、さらにその時懸念したとおり作中であかりちゃんの成長を納得のいく形で表現されなかったのですごく残念です。思えば、97話「秘密の手紙と見えない星」でも"昼間の星のように見えてないだけで本当はみんな自分の輝きを持ってる"と気づいたあかりちゃんがアピールを出せるようになりましたが、この精神論的な気づきで乗り越えるのって、ぼくには成長を感じづらいんですけど…。さらに特訓もせず、バトルもないから現時点でどの辺にいて、どのくらいの実力があるという明示もなかった。それが学園祭でサラッとルミナスが2位になって、これでどうカタルシスを感じろと??
創作物なワケですから、製作者の意図があるのは当然です。だから全ての作劇はご都合主義といえるでしょう。アイカツ!3期以降はあかりちゃんの物語だから、あかりちゃんがクイーンになるのは当然だとしても、筋がわかっているならそこに至る行程をどれだけ盛り上げられるかが勝負どころでした。が、土俵に登らないまま終わってしまった感じです。
そこそこのアニメを観てきましたが、女児アニメというジャンルをまともに観たのは初めてでした。あれだけアイカツ!に熱狂したのは、ジャンルにかかわらず作品がやっぱり異常なくらいおもしろかったからです。美月さんが「アイカツ!は永久に不滅です!」と言ってからわずか一年半で滅してしまうとは、なんとも言葉もありません。
アイカツスターズ! は、観るのかなぁ…?
本来1年やるだろう4期が半年で終了したということは、視聴率や物販が看過できないほど激減したんでしょう(物販に関しては2期終了時点をピークに下がり続けているデータ出てましたね)。大鉈が振るわれたと見て取れます。
常々申し上げていましたが、アイカツ!の面白さは、ステージバトルにあると思います。友だちと真正面からぶつかり合い、互いの実力を認め成長してゆく。そして出た結果に関しては一切遺恨を持たない。ここに集約されていました。気の置けない親友と仲良く生活しながらも、ステージ上では戦わなければならない。そのため、作中でまったりしたお話が展開していても、常在戦場のピリピリした空気が醸成されていて、それが心地よい緊張感として作品の雰囲気を作っていました。ですが、3期以降ステージバトルがなくなり、アイカツ!の面白い部分がほぼスポイルされてしまいました。
誰ですか? ステージバトルの取りやめを発案したのは? そして決定したのは? お前だよ! アイカツ!を殺したのは!ぜってぇ許さねぇからな!!? (ご存知でしたらどなたか教えて下さい)
ずっと違和感というか、コレじゃない感を持ちながら視聴をつづけるよりは、スパっと終わってくれて精神衛生上よかったと思っています。
ユニットカップの展開であかりちゃんのクイーンを予想して、そのとおりになって、さらにその時懸念したとおり作中であかりちゃんの成長を納得のいく形で表現されなかったのですごく残念です。思えば、97話「秘密の手紙と見えない星」でも"昼間の星のように見えてないだけで本当はみんな自分の輝きを持ってる"と気づいたあかりちゃんがアピールを出せるようになりましたが、この精神論的な気づきで乗り越えるのって、ぼくには成長を感じづらいんですけど…。さらに特訓もせず、バトルもないから現時点でどの辺にいて、どのくらいの実力があるという明示もなかった。それが学園祭でサラッとルミナスが2位になって、これでどうカタルシスを感じろと??
創作物なワケですから、製作者の意図があるのは当然です。だから全ての作劇はご都合主義といえるでしょう。アイカツ!3期以降はあかりちゃんの物語だから、あかりちゃんがクイーンになるのは当然だとしても、筋がわかっているならそこに至る行程をどれだけ盛り上げられるかが勝負どころでした。が、土俵に登らないまま終わってしまった感じです。
そこそこのアニメを観てきましたが、女児アニメというジャンルをまともに観たのは初めてでした。あれだけアイカツ!に熱狂したのは、ジャンルにかかわらず作品がやっぱり異常なくらいおもしろかったからです。美月さんが「アイカツ!は永久に不滅です!」と言ってからわずか一年半で滅してしまうとは、なんとも言葉もありません。
アイカツスターズ! は、観るのかなぁ…?
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