★あらすじ
朝 人気ドラマ「イケない刑事」の決めゼリフをマネするいちごちゃんとあおいちゃん。友だちにはけっこう好評のようだ。みんな盛り上がってる。そんな和やかな雰囲気を尻目に、「つまらない…ただの、モノマネね。」と冷ややかに見つめる黒髪の少女。
ホームルームで、学園長から「イケない刑事」追加キャストのオーディションの話が。俄然盛り上がり、当然受ける流れ! 今「イケ刑事」の主役でコンビを組んでいるアキとサキのふたりは、スターライト学園の卒業生。先輩と共演という形もやる気になっているようだ。
食堂では当然オーディションの話で盛り上がる。おとめちゃんも蘭ちゃんもオーディションに参加するようだ。食事もそこそこに「イケ刑事」の話題で盛り上がる! そこを横切る長い鮮やかな黒髪の少女が一言。「モノマネには負けない」と言って歩き去る。少女の名は「神谷 しおん」。子役の時から存在感のある演技で「7つの顔を持つ女優」と呼ばれている。同じく芸歴の長い蘭ちゃんは挨拶くらいはする仲のようだ。あおいちゃんたちにああいう風に声を掛けるということは、当然しおんちゃんもオーディションに参加するのだろう。真剣に臨むがゆえに出た言葉なのだ。
夜。寮の部屋で「イケ刑事」を観るいちごちゃんとあおいちゃん。観ているときは純粋なファンの顔。ふと、昼のことを思い出すあおいちゃん。しおんちゃんの言ったことが気になっているのだ。
一方、寮の別の部屋で逮捕術の本を見ながら犯人を想定して逮捕のアクションを練習するしおんちゃん。納得するまでひたすらイメトレをしながらアクションの反復をするのだった。
翌朝。ホームルームでオーディションの詳細発表。今回の追加キャストの2役、ひとりはボーイッシュで身体能力の高い役で、もうひとりはプロファイリングで犯人に迫る知的な役。そして、今回はアドリブの演技が要求されるらしい!
中庭でいちあお蘭の3人で作戦会議。あお蘭は知的キャラで受けるらしい。答が出せず悩むいちごちゃん。蘭ちゃんにいちごに知的キャラは合わないと言われ、ボーイッシュキャラの方で出ることに。決まったら即行動! 走りこみに行くいちごちゃん。その姿を見送る蘭ちゃんがポツリと「いちごはいちごなんだよな…。何やっても。」同意するあおいちゃん。
あお蘭は歩きながらさらに作戦会議。アドリブの演技について。あおいちゃん、アドリブが不安だというと、蘭ちゃんもアドリブは苦手だと答える。なんでもできそうな蘭ちゃんに苦手があるのに驚くあおいちゃん。「見せないだけ…弱いとこ。しおんも、そうじゃないかな。」神妙な顔で聞き入るあおいちゃんなのであった。
翌朝。食堂に現れたしおんちゃんはみんなの視線を釘づけ。トレードマークだった長い黒髪をばっさりショートにしていた! ボーイッシュな役に合わせた彼女の覚悟が伺える。そこまでのプロ意識が自分にはあるのだろうか? 圧倒されるあおいちゃん。
部屋に帰って「イケ刑事」を真剣に観るあおいちゃん。でも、観るほどにマネになって、自分の演技に迷っているのだ。そんなあおいちゃんの手を取り、走り込みに誘ういちごちゃん。
かなりの距離走りこんだようで、ふたりとも息が上がっている。でもあおいちゃんにはいい気分転換になったようだ。すっきりとした顔になっている。そこに学園長が歩いてきて、ふたりに注意をする。もう消灯時間なのだ。「モノマネには負けない」と言われて自分の演技に迷ってしまったことを話す。しおんちゃんのその言葉は、自分に言い聞かせているのだろうと学園長。それだけの覚悟を持って臨んでいるのだと。
オーディション当日。鏡の前でしおんちゃんは振り返る。何もないと思っていた自分が、ドラマで演技をすることで何者かになれた。その充実感と達成感が、彼女を女優へと導いたのだ。
一方のあおいちゃんは、早くから起きてプロファイリングについて調べている。その過程で、刑事になる、ということを掘り下げて考えているようだ。
TKYテレビ。アドリブ選考ということで、台本はないらしい。しおんちゃんを見つけ声を掛けに行くいちごちゃんだったが、さすがにピリピリしていて「ほっといて」と言われてしまう。
そして選考本番! サキとアキの存在感に圧倒されつつもうれしそうないちごちゃん。他のみんなはかなり緊張している。さぁ、いちごちゃんの番!
アキ、サキに挨拶をし、お茶を出すように言われる。こわごわ慎重にお茶を運ぶが、絨毯に足をひっかけ倒れる! が、コケたもののお盆でお茶はキャッチ! 褒められて終わったw! ものの、さすがにヘコむいちごちゃん。
あおいちゃんの番。どうしてプロファイリングの刑事になったの? 難しい質問をされるも、見事に受け答え、しおんちゃんもハッとする演技で好感触!
しおんちゃん。犯人逮捕のシーン。逃げる犯人に追いすがり、逮捕術を駆使して犯人確保! いないのに容疑者がいるかのようなアクションに誰もが息を呑む!
終わってみるとあおいちゃんとしおんちゃんの2名が合格! 監督もふたりに大満足の模様! しおんちゃんがやってきて「いい演技。さっき、あんたの顔刑事に見えた」「しおんちゃんもだよ!」しっかりと握手!
そして始まった「イケない刑事3」! アキ、サキの背中を守るあおいちゃんとしおんちゃん。コンビプレイで容疑者確保! そしていちごちゃんもコケたシーンが挿入されて晴れてドラマデビューできたのでした。
★感想
あおいちゃん当番回で、初のドラマオーディション回。最初は面と向かって「ニセモノには負けない」なんて言ってきてイヤな感じだったしおんちゃんだけど、「何アレ~」みたいな感じにならないのがアイカツ!ですよね。しおんちゃんには女優としてやっていくという確固たる目標があって、そのために全力でがんばっている。そしてその姿を見て演技について真剣に考えるあおいちゃん。互いに気にしながら切磋琢磨して成長していく。アイカツ!のコンセプトどおりすばらしいお話でした。
いちごちゃんが肉体派か知的キャラで迷ったとき、蘭ちゃんが「いちごはいちごって感じなんだよな…何やっても」というセリフに「そうだよね。いちごはいちご」と答えるあおいちゃん。妙に納得がいってしまう。それだけいちごちゃんってキャラが確立されてるのでしょう。同じく、いちごちゃんのオーディション本番。お茶を運ぶシーン。あおい:「この展開…」蘭:「お約束なら"ドンガラガッシャーン"ってパターンだな」あおい:「やる。いちごなら! 約束は守るタイプだから!」コケる! あおい:「やっぱり…」蘭:「やってくれたなー」"ドンガラガッシャーン"はやっても、結局お茶はこぼしてない、というのは非常にいちごちゃん的な展開だったと思う。脚本の高橋さんの才気が光ってる!
★その他データ
脚本:高橋ナツコ 絵コンテ:加瀬充子 演出:かわこしたかひろ 作画監督:伊藤裕次・岡野幸男
挿入歌:「真夜中のスカイハイ」(りすこ)
アイカツ!格言:アドリブは空気を読んで
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